ホソミイトトンボ

RDB  環境省:―    埼玉県:―    東京都:―    千葉県:EN   神奈川県:DD

* 羽化後 ♀ 夏型 ・・・ この年の園内羽化の確認は「当日の当該個体のみ」であり、運良く貴重な証拠写真が撮れた。

2022年6月22日 水生植物の池



和名: ホソミイトトンボ
由来: 非常に細身な体型に因んだもの
学名: Aciagrion migratum
分類: 均翅亜目・イトトンボ科・ホソミイトトンボ属
全長: ♂ 30~38mm・♀ 31~38mm ・・・ イトトンボ類全般の中では中型種

環境: 透明度の高い池沼、湿田
発生: 1年2化(第1化が夏型、第2化が越冬型)・・・ 卵期間 1~3週間・幼虫期間 1~2ヶ月程度.成虫で越冬する
形態: ♂♀同色で腹部が非常に細い.夏型は緑色味が強く、越冬型は秋・淡青色 ~ 冬・淡褐色 ~ 春・青色の順に体色が変化する

*** 森林公園内での観察状況 ***

記録: 2024年観察データ ・・・ 4月7日初見 / 月日終見 / 観察日数 日
    * 前年羽化世代 4月7日初見 / 月日終見 / 観察日数 日
    * 当年羽化世代 月日初見 / 月日終見 / 観察日数 日
   
区分: 園内羽化種 ・・・ 夏型の観察は稀で、越冬型は個体数、観察機会共に安定している
羽化: 夏型 6月下旬~、越冬型 8月下旬~ / 夏型は水生植物の池、雅の広場の池、越冬型は南口広場水路
観察: ほぼ周年 / 4~7月は雅の広場の池など、8~9月は南口広場水路周辺など、越冬期はあざみくぼ沼南草地など
生態: 春の生殖活動期のみの観察が続いたが、2019年秋に越冬前の個体、2022年以降には夏型、越冬型の園内羽化を確認している
追記: 生活史が全く異なる夏型、越冬型の2型が発生するメカニズムはまだ解明されていないらしい

*** アップロード 6画像 ***

① 羽化後 ♀ 夏型 2022年06月22日 水生植物の池
② 未成熟 ♂ 越冬型 2022年10月11日 花木園(桜)
③ 未成熟 ♂ 越冬型 2023年10月27日 あざみくぼ沼南草地
④ 未成熟 ♀ 越冬型 2023年10月19日 あざみくぼ沼南草地
⑤ 成熟 ♂ 越冬型 2022年05月23日 雅の広場の池
⑥ 交尾態 ♂♀ 越冬型 2019年05月23日 日本庭園の池

* 未成熟 ♂ 越冬型 ・・・ 初秋の羽化から越冬期に至るまでは、越冬明けとは一味違うシックな淡青色をしている。

2022年10月11日 花木園(桜)

* 未成熟 ♂ 越冬型 ・・・ 樹々の葉が染まり始める頃にはほとんどの個体が越冬モードの淡褐色に変わっている。

2023年10月27日 あざみくぼ沼南草地

* 未成熟 ♀ 越冬型 ・・・ 厳冬期を迎えるまでは晴天日の午前中に林縁の日溜まりに出て盛んに摂食活動をする。

2023年10月19日 あざみくぼ沼南草地

* 成熟 ♂ 越冬型 ・・・ 越冬明けの春に迎える生殖活動期には ♂♀共に全身鮮やかな青色に衣替えする。

2022年5月23日 雅の広場の池

* 交尾態 ♂♀ 越冬型 ・・・ 晴天日の午前中に抽水植物や水際の草に静止している姿がよく見られる。

2019年5月23日 日本庭園の池